日本を訪れる外国人の中には、お土産やプレゼントなどで和菓子を購入する方もいらっしゃいます。近年では海外に和菓子の店舗も増えていますが、なぜ海外で和菓子が人気なのでしょうか。

日本の伝統文化とも言える和菓子は、主に小麦粉や小豆などの素材が用いられています。
また、和菓子の中には餡子を利用したもの、寒天などのように独特の食感を持ったものもあります。

海外では一般的にビスケットやキャンディーなどのお菓子が中心で、和菓子のような甘味がほとんどないのが特徴です。外国人にとって和菓子は、その味わいはもちろん、色鮮やかなデザインや美しさで、日本の情緒を感じられる文化的な菓子という認識があります。

洋菓子とは違ったつくりに物珍しさを感じている部分もあるようで、和菓子の原料やデザイン、製造法、ジャパニーズテイストの包装などの「見かけ」も、海外で和菓子が好まれる理由とされています。

●抹茶テイストの和菓子

日本の伝統文化に「茶道」がありますが、外国人にとっては歴史ある文化や着物などにも魅力を感じる方も多く、抹茶の味を好む傾向にあるようです。特に観光地として根強い人気を誇る京都や奈良では、ギフトやお土産で「抹茶」のお菓子が外国人に好まれています。最近では季節限定で抹茶味が出ることもあり、その時期に合わせて来日する外国人もいるようです。

●小豆・餡子メイン

甘すぎずヘルシーな面もあることから、日本人にも人気あるのが「どらやき」や「たいやき」です。小豆や餡子は和菓子に欠かせない要素とも言われていますが、そもそも海外では、豆をスイーツに用いるという発想があまりありません。

現在は小豆や餡子が美容や健康面で注目されることも増えたため、健康面を意識する方にも好まれるようになっているそうです。ヘルシー素材の多い和菓子の中でも、どらやきやたいやきは甘さ控えめなことで人気があります。

育った国や個人によって甘味の好みも異なりますが、日本への外国人観光客が増える中、国内外問わず和菓子への期待も高まっています。